1/72 Vickers Wellesley 製作(4)

1/72 VALOM Vickers Wellesley Mk.Ⅰ

前席操縦席の直後にステーのようなパーツ(57番)を取り付けます
寸法的に大きく、胴体側面にはみ出しています

キャノピーを合わせてみるとやはりこのステーのせいで収まりが悪いです

反対側で確認してみると相当に邪魔しています
後席の銃座はそのままでいけそうです

キャノピーの内側とステーの両端など、あちこち削り、何とか隙間が目立たないところまで、これで良しとしましょう

若干の隙間がありますが、あとはUVジェルで隙間を埋めて硬化させれば目立たない仕上がりとなるでしょう

主翼と胴体の隙間には、ラッカーパテが硬化したあとファレホの水性パテで仕上げています

水を付けた綿棒ではみ出たパテを拭き取り、これで目立たなくなったと思います

下面も同様です
この後、消えてしまったスジボリを復活させています

下面の塗装のために、マスキングしておきます

続く

1/72 Vickers Wellesley 製作(3)

1/72 VALOM Vickers Wellesley Mk.Ⅰ

胴体を貼り合わせ、主翼を取り付けますが、これがまたイモ付けなのです
この極端に長い主翼を支えることができるとは思えません
補強を入れることにしました
機首の操縦席の下部、コックピットから覗いて見えない位置に両側から穴を開けて、ここに真鍮線を通すことにします

胴体を貼り合わせてしまいます

主翼を取り付ける前に、主脚格納部内を機内色で塗っておきます

0.8mmの真鍮線を2本合わせて、主翼両端に届くよう長めに調整し、瞬間接着剤を流し込んで固定します

下面から見るとこの位置、これがぎりぎりの位置です

コックピットから覗いても見えないよう床下を通しています

上反角は殆ど無いくらい、気持ち傾けて固定します
主翼の取付には、いつものようにボンド(タミヤセメント)を使いますが、今回はこのタミヤセメントにクリアパーツのランナーを溶かし込んだ粘度の高い特製ボンドを使います
貼り合わせ部分にラッカーパテ替わりにはみ出るように多めに塗って使うという書き込みを見て、昨年作っておいてものです

長い主翼です
まるでグライダーのよう

水平尾翼も取り付けます
水平尾翼にも特製ボンドでしっかり樹脂を溶着させます

固定用のテープを剥がしてみます
細長い胴体とほとんど上反角の無い長い主翼、これだけ見るスマートな機体に見えますが、キャノピーやカウリングを取り付けると、何とも言えない不格好な機体ができるのです

主翼は上反角を付けるためにどちらも浮いた状態で固定しています
そのため隙間が大きく開いて、その中で硬化したタミヤセメントが光沢を放っています
クリアパーツのランナーが大量に溶け込んでいるので透明なラッカーパテのようになっています

ガッチリ固まっているので強度的には大丈夫でしょう

尾部は隙間もなく、比較的きれいです

タミヤセメントを両側に塗って貼り合わせると、パーツを溶かすためどうしても合わせ目にヒケができます
微妙に窪みができて溝のようになるのでそこを埋めてやらなければなりません

合わせ目を消すためにパテ埋め、素材に食いつきの良いラッカーパテを使います
隙間が大きいので中に練り込むように押し込んでいきます

続く

1/72 Vickers Wellesley 製作(2)

1/72 VALOM Vickers Wellesley Mk.Ⅰ

VALOMのキットはランナーにパーツの番号はついていません
そのため毎回小さなパーツは探すのに苦労するのですが、今回はコックピット以外の小さなパーツと左右または前後・裏表の向きのあるパーツに番号を振って細かく切り取っています
これで最後にこれはどこで使うのかわからない、といった迷子のパーツがでるのを防ぐことができます
また、番号を振ることで番号のダブりを発見することができます

今回も56番が2つあります
一つは、後部座席の機銃架に使うものらしいのですが、もう一つはインスト上見当たりません、不使用パーツなのかもしれません

機体内部のパーツを取り付けてしまいます
内部のInterior Greenは筆塗りです

胴体側面両側に逆台形の窓があります
クリアパーツなので、隙間を埋めるようにUVジェル 星の雫で硬化させて隙間の無いようにして両側からマスキングしておきます

組み立てたコックピットと内部のパーツも取付け、計器パネルは最後に取り付けます

光沢クリアーでコートしスミ入れをおこないます

最後につや消しクリアーでコートして、計器パネルを取り付けます

適当に何か所かに赤をいれるとそれらしくなってきます

クリアの乾燥待ちの間に、水平尾翼を準備します
ご覧の通りイモ付け気味なのですが、これは固定すれば何とかなるかと思い補強のピアノ線は入れません

主翼下面に取り付けるこの不思議な形状のもの、増槽かと思っていたら何と Bomb container 、爆弾格納器なのですね
胴体が細く格納することができないのでこんな形にしたのでしょうか
これどうやって投下するのでしょう、このまま落とすんでしょうか、不思議です
取り付ける場所に薄っすらケガいてあるので、塗装で埋まって見えなくならないよう彫り直しておきます

続く

1/72 Vickers Wellesley 製作(1)

1/72 VALOM Vickers Wellesley Mk.Ⅰ

何とも言えない不格好な機体ですが、RAFの複座の爆撃機兼偵察機 Vickers Wellesleyを作ります
VALOMの簡易インジェクションキットなので、覚悟して取り組みます
並行して製作中のハセガワのキット(紫電1/48)と比べると(比べてはいけないのですが!)雲泥の差があります

パーティングライン、バリ、ヒケ、押し出しピンが満載、どんな小さなパーツでも削って擦り合わせして仮組して補強しながら取り付けていかなければなりません
でもこのパッケージの箱絵が綺麗、デカールの品質だけは良い、というこれだけの理由で買ってしまうのです
特に英国製の機体は、売れ筋のメジャーな機体のキットはAirfixやeduardから出ていますが、こんなマイナーな機体はどうしてもVALOMやSpecial Hobby、MPMなどの東欧製のキットになります
ふと上のほうを見上げれば、恐ろしいことにVALOMのキットが後5つぐらい棚に積みあがっています
当分手が出そうもない気がします・・・・

パーツ数は少なめ、どういう訳か胴体のパーツが2種類ついています
デカールは使えそうですが、ラウンデルのサイズは確認しないといけません
厄介なエッチングパーツがついています

画像の上にマウスポインターを置きCtrl]キーを2回押すと画像が拡大表示されます

塗装指示ではHumbrolのほかにModel Master、Gunze(Mr.Colorの水性カラー)、F.S.595bの各色が載っています
いつものように使うのはタミヤアクリルとファレホ、VICカラーなので、近似色を探しながら進めます

一見すると図で示されていてわかりやすい、と思ってしまいがちですが実はパーツの取り付け位置が良くわからない、向きがどっちなのか判らない、裏表どっちなのか、と悩むことが多く、パーツの番号もたまに嘘が書いてあったりと、適当に作って検証もチェックも何もなくいきなり出荷しているのでは、と疑いたくなるいい加減なインストなのです

各パーツはまとめて同じ色を塗装していきます
機内色で塗るパーツは、ファレホの 71.010 Interior Greenで塗って乾燥待ち、その間に主翼の組立をします
主翼を上下貼り合わせる前に、中に格納部を仕込んでおきます

主脚根本の狭いところに0.6mmφの穴を開けろとなっています
まさか主脚柱の取付用の穴ではないでしょうね、恐らくこんなものでは固定できないので何かしら補強しなければならないと思います

計器パネルを組み立てます
半円形のプラ板(61)に透明プラ板の印刷したもの(FA)を切り取って貼付け、エッチングパーツ(MP6)、透明プラ板(FB)、最後にまたエッチングパーツ(MP6a)を被せるという5枚重ねとなります
エッチングパーツは予めプライマーを塗ってつや消しブラックで塗装しています

設計者の気持ちはわからないでもないですが、2枚重ねくらいでも充分なような気がします
黒に黒を重ねているので、結局計器の部分にシルバーで色を付けて目立つようにしています

シートベルトは、エッチングパーツを取り付けます
色の指定は、ダーググレーですが、シートと同じ色になってしまうのでライトグレーで塗ってみました

続く

1/48 紫電一一型甲・乙 (12) 完成

1/48 ハセガワ 川西 紫電一一型甲 N1K1-Ja/川西 紫電一一型乙 N1K1-Jb

川西 紫電一一型甲 N1K1-Ja 完成です
マーキングは、第201海軍航空隊 フィリピン ルソン島 1944年末

続いて、川西 紫電一一型乙 N1K1-Jbも完成です
マーキングは、第210海軍航空隊 徳島分遣隊所属機 徳島基地 1944年末

前作AOSHIMAの1/72と随分印象が違います
機体色の上面を、1/72はファレホ 71.007 Olive Green、1/48は ファレホ 70.980 Black Green、という違いがあります
川西の暗緑色は青味がかかった濃いグリーンということでした
ハセガワのインストでは、暗緑色(中島系)または暗緑色(三菱系)90%+インディーブルー10%の調合となっています

大戦末期の粗悪な塗料による旧日本海軍機の褪色表現としては、もう少し青味がかかっていても良いとは思いますが Black Green がしっくりくるのではないでしょうか

(完了)

1/48 紫電一一型甲・乙 製作(11)

1/48 ハセガワ 川西 紫電一一型甲 N1K1-Ja/川西 紫電一一型乙 N1K1-Jb

完成直前の機体下面、足回りの写真です
一一型甲から

続いて乙

全体に艶消しクリアーをかけて、マスキングテープを剥がして完成となります
今回は久しぶりにハセガワの1/48日本機のキットでした
どちらも2005年頃の製品なのでデカールが使えるかどうか不安がありましたが、何とか形にはなりました
パーツの精度は申し分なく、デカール以外はストレスの少ない良いキットだと思います

(続く)

1/48 紫電一一型甲・乙 製作(10)

1/48 ハセガワ 川西 紫電一一型甲 N1K1-Ja/川西 紫電一一型乙 N1K1-Jb

光沢クリアーでコートし、スミ入れ、ウェザリングを行っています
・一一型甲
 上面はタミヤスミ入れ塗料のダークブラウンで墨入れ、拭き取った後ファレホ GAME WASH のGreen washを水で溶いて軽くウォッシング、下面は主脚廻りにAKインタラクティブの WASH Landing Gearで墨入れとウォッシング、パネルラインにもスミ入れ
・一一型乙
 タミヤスミ入れ塗料のダークグレイで墨入れ、拭き取った後油彩(茶、緑系)で主翼上面中心にウェザリング、下面は主脚廻りにAKインタラクティブの WASH Landing Gearで墨入れとウォッシング、パネルラインにもスミ入れ

ウェザリングもキリが無いのでこの辺で妥協して終了、両機とも機銃をファインモールドのアクセサリーシリーズの真鍮製に置き換えることにします
甲、乙それぞれに20mm機銃とピトー管がセットになっています

甲から、
機銃は元々開いている穴に差し込む形だったので簡単に置き換えることができます
ピトー管も同様です
アンテナ支柱は結構丈夫そうだったのでこのまま使うことにします

プラパーツと比べて随分印象が変わります
高いだけのことはあります(定価で1800円!)

続いて乙、
乙の機銃は一見すると甲と変わらないように見えます
わざわざ別製品にしているのは、単に取付方法が違うからではないでしょうか
キットのパーツを一旦取りつけて、根本から切断、切断面に1φの穴を開けて差し込む、とあります

一旦取りつけて

根元から切断します
実はこの後が大変なのです
上下に貼り合わせた根元部分に直径1mmの穴を開けるのですが、ピンバイスで力がかかると貼り合わせたところが剥がれて穴あけどころではなくなるのです
ボンドを塗りつけて完全に硬化してから穴あけをすることにします

硬化待ちの間にアンテナ線を張ります
使ったのはストレッチリギング0.6号(0.13mm)
1本は垂直尾翼から支柱の頂点に、もう1本は支柱根本から垂直尾翼へ、あまりテンションをかけずに緩めに張ります

瞬間接着剤硬化後に余計な部分を切り落として完成

甲も同様に張ります

キャノピーを中央部分を除いて固定、主脚を取り付けます
主脚廻りのパーツを取り付けていきます

乙の主翼の20mm機銃根本部分が硬化したので、慎重に穴あけ、0.5mmから0.1mm刻みで少しずつ穴を広げていって最後1.0mmまで広げて穴あけ終わり、機銃を差し込み固定します

(続く)

1/48 紫電一一型甲・乙 製作(9)

1/48 ハセガワ 川西 紫電一一型甲 N1K1-Ja/川西 紫電一一型乙 N1K1-Jb

デカールを貼ります
いつものように塗装図から寸法を測り位置決めしますが、ハセガワの塗装図は縮尺率が記載されているので助かります
上面図は50%、側面図は70%に縮小しているので、換算してテープで位置決めをします

2005年製のキットなので大丈夫かなと思いましたが、意外にトラブルも無くきれいに貼れました

日本機は細かいステンシルが少ないのでデカール貼りも簡単に終わります

続いて乙ですが、このキットは2005年10月と甲より5か月も後に作られているにもかかわらず、デカールはダメでした

日の丸は難なく貼れたのですが、尾翼の「丸に相」のマークが、ピンセットで触った瞬間にバラバラになってしまいました
左側はそれでも何とか形になってますが、右側は繋ぎ合わせることもできないくらいバラバラに砕けてしまいました
なので右側は断念
やはりハセガワの古いデカールは覚悟してかからないと痛い目にあうというのを再認識

プロペラにもデカールを貼り、クリアコートして、という段階で重大なミスに気が付きました
写真左のプロペラ、ブレードが1枚だけ裏返しになっています

デカールを貼ってから気が付いたので、スピンナーから取外し、裏表削ってデカールを剥し塗装し直しです
幸いなことに過去に製作した1/48の日本機のデカールが若干残っていたので、それを使って修復します

(続く)

1/48 紫電一一型甲・乙 製作(8)

1/48 ハセガワ 川西 紫電一一型甲 N1K1-Ja/川西 紫電一一型乙 N1K1-Jb

マスキングテープを剥がして各所の塗り分けを確認します
一一型甲の敵味方識別帯が若干パネルラインに浸み込んでいます

歩行禁止線は良い感じに残っています

下面のパネルを数か所塗り分けたのですが、あまり目立ってはいません

一一型乙も同様に、
こちらはマスキングテープを剥がす際に機体右側面のフィレットに大きな傷が三つついてしまいました
ピンセットでひっかけてしまったようです

下面も同様

何か所か傷が付いてしまったこともあり、日本機特有のハゲチョロにしてみたいと思います
塗装面がつや消しのザラザラの状態で、パネルラインに沿って銀色の油性色鉛筆で書き込んでいきます
機体整備で毎日のようにパネルや点検口を開けたり閉じたりしているうちに自然と剥げてしまったような感じになったでしょうか
単調にならないよう、あまり全体に入れると汚らしくなってしまうので他の方の作例や実機の写真を参考にほどほどにしています

日本機は基本的に左から乗るそうですから、左側面のフィレット中心に剥がれを入れています

一一型乙も同様、

マスキングテープを剥がす際に付いた傷もハゲチョロにして目立たなくしてます
2機ともこの程度で止めておきたいと思います

(続く)

1/48 紫電一一型甲・乙 製作(7)

1/48 ハセガワ 川西 紫電一一型甲 N1K1-Ja/川西 紫電一一型乙 N1K1-Jb

外しておいたエンジンを組み込みます

まず排気管を取り付けて

エンジンの架台(?)を取り付けます

ここでカウルフラップの隙間が大きいのに気が付いて、いくらか削ってみたのですが何ともなりませんでした
カウリングが機体と隙間なく合うのでこのカウルフラップの隙間はこのままとします

エンジンを取付け、

甲乙共にカウリングの固定まで終了
やはりエンジンが入ると雰囲気が変わります

プロペラを組み立てます
前にも書いたように、差し込み部分が四角になっているので特に調整しなくとも取り付け角度が決まります

キャノピーのマスキングは、いつものマスキング販売さんの「HA-JT89-CA」1/48 JT89 紫電一一型甲 用です
甲となっていますが、乙にも共通で使えます

機体の上下面の塗装が終わったので、下面の塗装にアクセントを付けます
下面の適当なパネルにシルバーで塗装、動翼は羽布張りなので本当はグレーで良いのかもしれませんが、セミマットアルミを塗ってみます
主翼前縁には、敵味方識別帯の黄色の帯のためにマスキング

(続く)