1/48 紫電一一型甲・乙 (12) 完成

1/48 ハセガワ 川西 紫電一一型甲 N1K1-Ja/川西 紫電一一型乙 N1K1-Jb

川西 紫電一一型甲 N1K1-Ja 完成です
マーキングは、第201海軍航空隊 フィリピン ルソン島 1944年末

続いて、川西 紫電一一型乙 N1K1-Jbも完成です
マーキングは、第210海軍航空隊 徳島分遣隊所属機 徳島基地 1944年末

前作AOSHIMAの1/72と随分印象が違います
機体色の上面を、1/72はファレホ 71.007 Olive Green、1/48は ファレホ 70.980 Black Green、という違いがあります
川西の暗緑色は青味がかかった濃いグリーンということでした
ハセガワのインストでは、暗緑色(中島系)または暗緑色(三菱系)90%+インディーブルー10%の調合となっています

大戦末期の粗悪な塗料による旧日本海軍機の褪色表現としては、もう少し青味がかかっていても良いとは思いますが Black Green がしっくりくるのではないでしょうか

(完了)

1/48 紫電一一型甲・乙 製作(11)

1/48 ハセガワ 川西 紫電一一型甲 N1K1-Ja/川西 紫電一一型乙 N1K1-Jb

完成直前の機体下面、足回りの写真です
一一型甲から

続いて乙

全体に艶消しクリアーをかけて、マスキングテープを剥がして完成となります
今回は久しぶりにハセガワの1/48日本機のキットでした
どちらも2005年頃の製品なのでデカールが使えるかどうか不安がありましたが、何とか形にはなりました
パーツの精度は申し分なく、デカール以外はストレスの少ない良いキットだと思います

(続く)

1/48 紫電一一型甲・乙 製作(10)

1/48 ハセガワ 川西 紫電一一型甲 N1K1-Ja/川西 紫電一一型乙 N1K1-Jb

光沢クリアーでコートし、スミ入れ、ウェザリングを行っています
・一一型甲
 上面はタミヤスミ入れ塗料のダークブラウンで墨入れ、拭き取った後ファレホ GAME WASH のGreen washを水で溶いて軽くウォッシング、下面は主脚廻りにAKインタラクティブの WASH Landing Gearで墨入れとウォッシング、パネルラインにもスミ入れ
・一一型乙
 タミヤスミ入れ塗料のダークグレイで墨入れ、拭き取った後油彩(茶、緑系)で主翼上面中心にウェザリング、下面は主脚廻りにAKインタラクティブの WASH Landing Gearで墨入れとウォッシング、パネルラインにもスミ入れ

ウェザリングもキリが無いのでこの辺で妥協して終了、両機とも機銃をファインモールドのアクセサリーシリーズの真鍮製に置き換えることにします
甲、乙それぞれに20mm機銃とピトー管がセットになっています

甲から、
機銃は元々開いている穴に差し込む形だったので簡単に置き換えることができます
ピトー管も同様です
アンテナ支柱は結構丈夫そうだったのでこのまま使うことにします

プラパーツと比べて随分印象が変わります
高いだけのことはあります(定価で1800円!)

続いて乙、
乙の機銃は一見すると甲と変わらないように見えます
わざわざ別製品にしているのは、単に取付方法が違うからではないでしょうか
キットのパーツを一旦取りつけて、根本から切断、切断面に1φの穴を開けて差し込む、とあります

一旦取りつけて

根元から切断します
実はこの後が大変なのです
上下に貼り合わせた根元部分に直径1mmの穴を開けるのですが、ピンバイスで力がかかると貼り合わせたところが剥がれて穴あけどころではなくなるのです
ボンドを塗りつけて完全に硬化してから穴あけをすることにします

硬化待ちの間にアンテナ線を張ります
使ったのはストレッチリギング0.6号(0.13mm)
1本は垂直尾翼から支柱の頂点に、もう1本は支柱根本から垂直尾翼へ、あまりテンションをかけずに緩めに張ります

瞬間接着剤硬化後に余計な部分を切り落として完成

甲も同様に張ります

キャノピーを中央部分を除いて固定、主脚を取り付けます
主脚廻りのパーツを取り付けていきます

乙の主翼の20mm機銃根本部分が硬化したので、慎重に穴あけ、0.5mmから0.1mm刻みで少しずつ穴を広げていって最後1.0mmまで広げて穴あけ終わり、機銃を差し込み固定します

(続く)

1/48 紫電一一型甲・乙 製作(9)

1/48 ハセガワ 川西 紫電一一型甲 N1K1-Ja/川西 紫電一一型乙 N1K1-Jb

デカールを貼ります
いつものように塗装図から寸法を測り位置決めしますが、ハセガワの塗装図は縮尺率が記載されているので助かります
上面図は50%、側面図は70%に縮小しているので、換算してテープで位置決めをします

2005年製のキットなので大丈夫かなと思いましたが、意外にトラブルも無くきれいに貼れました

日本機は細かいステンシルが少ないのでデカール貼りも簡単に終わります

続いて乙ですが、このキットは2005年10月と甲より5か月も後に作られているにもかかわらず、デカールはダメでした

日の丸は難なく貼れたのですが、尾翼の「丸に相」のマークが、ピンセットで触った瞬間にバラバラになってしまいました
左側はそれでも何とか形になってますが、右側は繋ぎ合わせることもできないくらいバラバラに砕けてしまいました
なので右側は断念
やはりハセガワの古いデカールは覚悟してかからないと痛い目にあうというのを再認識

プロペラにもデカールを貼り、クリアコートして、という段階で重大なミスに気が付きました
写真左のプロペラ、ブレードが1枚だけ裏返しになっています

デカールを貼ってから気が付いたので、スピンナーから取外し、裏表削ってデカールを剥し塗装し直しです
幸いなことに過去に製作した1/48の日本機のデカールが若干残っていたので、それを使って修復します

(続く)

1/48 紫電一一型甲・乙 製作(8)

1/48 ハセガワ 川西 紫電一一型甲 N1K1-Ja/川西 紫電一一型乙 N1K1-Jb

マスキングテープを剥がして各所の塗り分けを確認します
一一型甲の敵味方識別帯が若干パネルラインに浸み込んでいます

歩行禁止線は良い感じに残っています

下面のパネルを数か所塗り分けたのですが、あまり目立ってはいません

一一型乙も同様に、
こちらはマスキングテープを剥がす際に機体右側面のフィレットに大きな傷が三つついてしまいました
ピンセットでひっかけてしまったようです

下面も同様

何か所か傷が付いてしまったこともあり、日本機特有のハゲチョロにしてみたいと思います
塗装面がつや消しのザラザラの状態で、パネルラインに沿って銀色の油性色鉛筆で書き込んでいきます
機体整備で毎日のようにパネルや点検口を開けたり閉じたりしているうちに自然と剥げてしまったような感じになったでしょうか
単調にならないよう、あまり全体に入れると汚らしくなってしまうので他の方の作例や実機の写真を参考にほどほどにしています

日本機は基本的に左から乗るそうですから、左側面のフィレット中心に剥がれを入れています

一一型乙も同様、

マスキングテープを剥がす際に付いた傷もハゲチョロにして目立たなくしてます
2機ともこの程度で止めておきたいと思います

(続く)

1/48 紫電一一型甲・乙 製作(7)

1/48 ハセガワ 川西 紫電一一型甲 N1K1-Ja/川西 紫電一一型乙 N1K1-Jb

外しておいたエンジンを組み込みます

まず排気管を取り付けて

エンジンの架台(?)を取り付けます

ここでカウルフラップの隙間が大きいのに気が付いて、いくらか削ってみたのですが何ともなりませんでした
カウリングが機体と隙間なく合うのでこのカウルフラップの隙間はこのままとします

エンジンを取付け、

甲乙共にカウリングの固定まで終了
やはりエンジンが入ると雰囲気が変わります

プロペラを組み立てます
前にも書いたように、差し込み部分が四角になっているので特に調整しなくとも取り付け角度が決まります

キャノピーのマスキングは、いつものマスキング販売さんの「HA-JT89-CA」1/48 JT89 紫電一一型甲 用です
甲となっていますが、乙にも共通で使えます

機体の上下面の塗装が終わったので、下面の塗装にアクセントを付けます
下面の適当なパネルにシルバーで塗装、動翼は羽布張りなので本当はグレーで良いのかもしれませんが、セミマットアルミを塗ってみます
主翼前縁には、敵味方識別帯の黄色の帯のためにマスキング

(続く)

1/48 紫電一一型甲・乙 製作(6)

1/48 ハセガワ 川西 紫電一一型甲 N1K1-Ja/川西 紫電一一型乙 N1K1-Jb

下面の乾燥後、マスキングします
一一型甲は、塗装図のパターン1、第201海軍航空隊 フィリピンルソン島1944年
水平尾翼の下側の塗り分けが胴体下部までつながっているタイプです
胴体の日の丸はフチなし、主翼全緑の下面への上面色の廻りこみはありません

胴体下部の塗り分けは紫電独特の細く主翼後縁フラップの横まで上面色が塗られているものです
この塗り分けのカーブの部分を細いマスキングテープでラインを作っていくのが意外に面倒なのです

水平尾翼下面の塗り分けは、微妙に波線のようになっているのでひっつき虫を細く伸ばして貼り付け

ここまでマスキングするのに結構な時間がかかっています

一一型乙も同様にマスキング
マーキングは、第210海軍航空隊 徳島分遣隊所属 徳島基地 1944年末
主翼前縁の下面への廻りこみ有、水平尾翼下面の塗り分けは半円形のタイプです

上面の塗装前にパネルラインプリシェイドをパープルで入れます

忘れてました、主翼上面の歩行禁止線をレッドで入れてマスキングしておきます
0.4mmの細いマスキングテープを使います

いつものように、グラデーション塗装で褪色感をだします
今回は、基本色に白を加えて明度を上げてパネル中央に塗り、パネルラインには50%黒を加えた基本色で再度強調してから基本色を軽く全体の調子を見ながら吹いています

かなり強めにパネルラインを残しているので、クリアコートしても目立つのではないでしょうか

この後、ウェザリングの段階でもう少し汚れた感じを出したいと思います

(続く)

1/48 紫電一一型甲・乙 製作(5)

1/48 ハセガワ 川西 紫電一一型甲 N1K1-Ja/川西 紫電一一型乙 N1K1-Jb

機体下面の銀塗装を行います
ファレホ メタルカラーの 77.702 ジュラルミンを使います
他の足回りのパーツは、シルバーでも良いのですが面倒なので同じジュラルミンを使います

一一型甲
機体下面はガンポッドの有無で甲乙の区別がつきますが、その他のパーツについては全く同じ部品(のように見えるので)なので持ち手のクリップの軸を黄色と青色のマスキングテープで区別しています

続いて一一型乙

車輪は外側のゴム部分をVICカラーのタイヤブラックで塗って、ホイール部分はマスキング販売さんのタイヤ用マスキングシートを使います
今回は1/48なので少し大きめの7mm

下面を塗装してから翼端灯のクリアパーツを取り付けることになってしまいました
(単に忘れていただけです)

尾灯も取付け
やはりこれはクリアパーツのほうが見栄えが良いですね
塗装で誤魔化すより多少曇っていてもクリアパーツのほうがいいと思います

下面の塗装後に取り付けたため翼端のカーブに合わせて整形後、マスキングして再塗装となります

エンジンの塗装です
一体型なので組み立ては少なく塗装のみ、2機あるので一つはファレホのエンジングレー、もう一つはタミヤアクリルのダークアイアン

エンジングレーは若干薄く、ダークアイアンのほうがエンジンらしい感じ

排気管は、AKインタラクティブのWASH Exhaust、エンジンの油汚れは、同じくAKインタラクティブの Engine grime

(続く)

1/48 紫電一一型甲・乙 製作(4)

1/48 ハセガワ 川西 紫電一一型甲 N1K1-Ja/川西 紫電一一型乙 N1K1-Jb

尾灯と翼端灯はクリアパーツに置き換えるためエッチングソーで切り取ります

下面は甲・乙ともに銀塗装なので(元山空所属機は灰緑色)黒立ち上げ
足回りのパーツも一緒に黒サフを吹いておきます

乙も同様に

プロペラはスピンナーへの差し込みの部分の形状が四角になっていて、ちょうど良い角度が出るようになっています
塗装指示は赤褐色なので、XF-64 レッドブラウン、根本の部分はシルバーで塗っています

(続く)

1/48 紫電一一型甲・乙 製作(3)

1/48 ハセガワ 川西 紫電一一型甲 N1K1-Ja/川西 紫電一一型乙 N1K1-Jb

コックピットを組み立て、機体に取り付けます
AOSHIMAのキットは1/72でしたが「カゴ」のような構造になっていました
ハセガワは1/48ですが設計が古いせいかシンプルな構造です

いつものように、光沢クリアーでコートしエナメルのスミ入れ塗料を使ってスミ入れ、AKインタラクティブのWhite Spiritで拭き取っていますが、乾燥に充分時間をかけなかったせいか、VICカラーのコックピット色が凸部分で剥げてしまっています
綿棒で軽くこすっているだけなのですが、塗膜が完全に硬化していなかったようで、気になりますが目立たない部分なのでこのままとします

ダークグリーン、ブラック、シルバー、レッドで適当にアクセントを付けながら塗り分け

機体を貼り合わせて、主翼、水平尾翼を取付け、「士」の字にします
合わせ目も若干のパテ埋めで消して機体の組立は終了

キャノピーのマスキングは、いつものマスキング販売さんの製品を使います
これが無かったら枠の多い日本機のマスキングは苦行でしかありません、ホントに助かっています

すり合わせの必要が無いほど隙間も無く、塗装後に取り付けることにします

(続く)